ラーメンの適正価格

円安がますます進み、物価上昇に歯止めが効かなくなってきた。生活必需品に関しては支出を抑えることは難しいが、外食などの娯楽産業は大きなダメージを負っている。あるラーメン店の店主はラーメン一杯1000円になると、お客さんはラーメン屋に足を向けなくなってしまうと言う。

現在、ラーメン一杯500円で提供しているという。小麦の値段が上がり、人件費やその他電気代などの経費も多くかかるようになってきた。今のところは、原材料を安いものに切り替えたり、様々な工夫により、安いラーメン価格を維持してきた。いよいよそれが難しくなってきたという。

材料を安いものに切り替え、安い価格を維持している。安い材料を使えば、当然味が落ちる。それについては、仕方がないと店側は思っているし、お客さんからも味の変化の指摘は今のところない。味はとても大切だ。しかし、このラーメン屋さんの店主は、何よりもバランスを重視する。

オシャレなお店は長続きしないと言われる。それは、一度行ったら満足してしまうからである。長く続く店というのは、むしろ、少し古臭くても普段使いできるお店なのではないだろうか。

来てもらうお客さんの視点に立って、経営をしていくことが大切だ。安いラーメンを提供し続けてくれるのは消費者にとってありがたい。それでも、企業努力でどうにもならなければ値上げは仕方ない。ラーメン屋の店主も頑張りすぎないようにしてもらいたい。