EV化の是非

EVは世界的に普及しており、特にヨーロッパ諸国では2035年までに、ガソリン車を廃止するという考えを表明している。実際にテスラモータースの電気自動車の売れ行きは良い。中国のBYDはテスラの生産台数を抜こうとしている。

日本でも、ホンダが電気自動車の生産に完全にシフトしていくことを表明するなどして、EV化が急速に進む可能性がでてくる。しかし、EV化は本当に環境に優しいのかという議論が再燃している。

電気自動車は、車の走行においては二酸化炭素を一切排出しない。ただ、エネルギー源となる電気の発電には今も火力発電などが行われており、必ずしもEV化が環境改善につながるとは言えない。

また、電気自動車の製造過程にも多くの二酸化炭素を排出する。電気自動車の核となるレアメタルの採掘には多くの二酸化炭素を排出するリスクがある。実は、ガソリン車よりも製造過程においては、電気自動車の方が二酸化炭素を多く排出することはあまり知られていない。

電気自動車を長く乗れば、走行時に二酸化炭素を排出しない電気自動車の方が総合的には環境に良いと考えられている。しかし、EV化で環境対策が万全であるとは言えず、最適な乗り物をこれから考えていかなければならないことは間違いない。