シニアの働き方を考える

2024年度より、在職老齢年金の支給停止調整額が50万円に引き上げられる。もともとは基準が48万円だったので、働く高齢者としては少しうれしい気持ちだろう。この制度は、働く高齢者が、給与と年金を合わせて50万円を超えると、支給される年金が減額されるという仕組みだ。

確かに、高齢者にとって50万円という金額は大きいと現役世代からは思われるかもしれない。しかし、働く高齢者からしてみれば、年金が減額されることで、せっかく働いてもらえるはずのお金が減ることで働く意欲が削がれてしまうことになる。

今の社会にとって人手不足は深刻な社会問題となっており、高齢者の働く意欲の増進は欠かせない課題なのだ。一方で、現役世代の減少により年金の財源は減り、国の借金は増え続けている。そんな状況で、豊かな生活をする高齢者に若干のお金の負担をしてもらうことは仕方のないことと言える。

すべて平等というわけにはいかない。貧しい人ではなく、お金持ちから多く税金を収めてもらうことで国の福祉サービスや経済は回っている。アメリカのように、とんでもないお金持ちもっと大胆に、寄付をしてくれれば国は豊かになるのにと感じてしまう。

しかし、お金もちばかりに頼ってはいられない。今自分のできることとして、しっかりと税金を支払い、できるだけ長く働き、次の世代が生きやすい世の中になるように声を上げ続けることを実践していきたいものだ。