学資保険に入るべきか

学資保険は、子供が大きくなり、大学進学などでかかるまとまった学費の支出に備える保険である。17年積立てを行った場合、約104%お金が増えるという。年率換算すると、年0.46%の利回りになる。元本は保証されているというがいくつか問題点もある。

一つは、資金拘束がされることだ。10年未満の期間で中途解約した場合、解約返戻金が90%程度になってしまう。急な出費に対応しようと思ったら、学資保険の中途解約は損失になってしまう。実際、コロナの際に学資保険を中途解約したという例は多く聞く。

もう一つは、学資保険をきっかけに、保険会社から別の不要な保険を売りつけられる可能性が出てくることだ。学資保険はドアノック商品と言われる。保険会社は学資保険を売っても、大きな利益にはならない。解約返戻金の割合を見ても、そこまで顧客は損しない。つまり、保険会社にとって学資保険は旨味がないのだ。

そのため、学資保険から保険会社の社員は顧客と関係性を深め、不要な保険を勧め、断りづらい状況にしてから、別の保険を売りつけるという仕組みがある。そういった裏側も知っておいた方が良い。

学資保険に入るのであれば、国債変動10年を購入するという選択肢もある。元本は保証されているし、最低でも利回り0.05%ある。途中で解約するデメリットもほとんどない。

もっとお金を増やしたければ、投資信託などの積立て投資を行う選択肢もある。いずれにしても、貯蓄したいのか、投資したいのか、自分の目的に合った最適な方法を考えていくべきなのだ。