王貞治さんの起源

王貞治さんは通算本塁打868本という記録を打ち立て、世界的にも有名な人物だ。もともとは中国国籍で、荒川さんという当時のプロ野球選手との出会いが大きかったという。王さんは草野球をしているときに、左で投げているのに右でバッティングをしていた。

そこで、その試合を見ていた荒川さんは「今度は左で打ってごらん」とアドバイスをしたところ、2塁打を放った。そこで彼の才能に惚れ、王さんを説得し、早稲田実業高校へ入学させ、野球の道へ引っ張ったという。

それから王さんはプロ入りを果たすが、最初の3年はなかなか思うような成績がでなかった。そこで、荒川さんが現役を引退し、コーチとして王さんを指導するようになった。王さんは素直な性格で、荒川さんに全幅の信頼をおいていた。

毎晩、荒川さんの家で、王さんは素振りを繰り返した。それまで、プロに入ってから遊んでばかりいた王さんは、野球にのめり込んだ。その結果、ホームランを量産し、王シフトを取られるまでの選手となった。

王さんの活躍は、荒川さんとの出会いがなければ、実現できなかっただろう。それだけお互いに信頼し、コツコツと努力を重ね、野球に打ち込んできたからこその結果だ。

人との出会いは大きい。この人についていこうと思えるような人が周りにいれば、それほど幸せなことはない。そして、それを受け入れようとする謙虚な心も大切だ。人との出会いを大切にしたいものだ。