数学IIBを学ぶ必要性

高校数学は、自分の進路に応じて履修するようになっている。大学進学を目指す学校であれば数学IA IIBまでは必修にして、数学IIIは理系の生徒が履修するような仕組みにしている学校が多い。

一方で、生徒のほとんどが就職するような学校は数学IAのみ履修させるところが多い。学校によっては、数学Iのみしか履修しない学校もある。就職も進学も同じような割合でするような学校は数学IAに加えて、学校の実態に合わせて数学IIBを履修させるところもある。

数学IIの内容は、図形と方程式、三角関数、指数•対数関数、微分積分など。数学Bの内容は、数列、確率•統計などである。これらの内容は、理系に進む生徒は必須の知識となる。大学でも知っていることを前提に講義が行われる。

問題なのは、大学入学後に数学IIBの内容を使わない人や、そもそも就職を希望している生徒が嫌々数学IIBの内容を学んでいる実態があることだ。学生時代の時間はとても貴重だ。その貴重な時間をよくわからない、役に立たないものにあてることは果たして生徒のためになっているのだろうか。

そんなことを教えるのであれば、マネーリテラシーを高める教育を行った方が何倍も良いのではないだろうか。知識が不足していることで、消費者金融からお金を借りたり、無駄なギャンブルにお金をつぎ込んでいる人は多い。

金利や為替、株式や債券、投資信託などの金融商品、税金や社会保障に関することなどを教えてあげる方がよっぽど生徒のためになる。人口減少が予想される日本において、豊かであるために、教育の工夫を考えていかなければならない。