中小企業の生きる道

政治家たちが、企業の経営者に賃金を上げるようにプレッシャーを与えることにより、5%程度のベースアップが実現できる企業が多いという。賃金が上がれば、物価が上がっても生活は厳しくならない。むしろ賃金上昇率の方が高ければ、消費が増えて、経済は好転していく。

しかし、賃金上昇は大手企業に限られたり、賃金を上げるゆとりのない業界や会社があることも事実だ。これから注目されるのは、中小企業の賃金上昇が実現可能かどうかである。

上からの圧力で、賃金を上げるように言われたとしても、利益が上がらなければ当然給与など上げることなどできない。

先日、ある中小企業の社長さんと話をした。その会社も賃金を上げるように努力はしているが、実際に賃金を上げることは難しいという。なぜならば、もともとのビジネスモデルが利益の出にくい仕組みとなってしまっているからだ。

大きな儲けを目指すというわけではなく、地域に貢献する会社という社風なので、急な方向転換も難しい。このような会社は日本に他にもたくさんあることが予想される。経営者たちは、そういった状況を踏まえてどのような方針を打ち出すのか。応援したい。