アイリスオーヤマ創業者の考え

アイリスオーヤマの商品開発の際に掲げているスローガンがある。シンプル、リーズナブル、グッドだ。私は宮城県に住んでいることもあり、アイリス製品には日頃からお世話になっている。お手頃価格で、シンプルなイメージは確かにある。企業理念に沿った形で商品開発が行われていることが素晴らしいと感じる。

アイリスオーヤマの創業者である大山健太郎会長は、現在の日本の労働者を高く評価している。世界的に見ると日本の労働者は生産性が低いと言われているが、優秀な人材はたくさんいると主張している。日本の経済界の課題は、資材調達や取引チェーンが長すぎるという。

いくら安く良い製品を作っても、その中間部分でのコストがかかり、従業員への給与への還元が少なくなってしまう。そのため、その取引チェーンの無駄をなくしていけば日本人の生産性は必ず上がると断言している。

これから変化の激しい時代に入ると言われている。その中で、大山さんは変化に対応することができる準備をしておくべきだという。小規模事業者であればあるほど、小回りが効いて方針転換しやすくなる。小規模事業者こそ、高い志を持って経営に臨んでもらいたい。

小さなプラスチック会社から、家電やマスク、パックご飯、日常の生活用品など様々なものを作り、世界にまで販売拠点を展開して会社を成長させてきた経営者の言葉は重い。成功が際立って見えるが、おそらく失敗をたくさんしてきたことだろう。そんな大山会長の言葉から学ぶことはたくさんあるのではないだろうか。