貧困の連鎖

なぜ貧困は連鎖してしまうのか。私の父親は、転職を繰り返していた。何度も起業しては失敗して親の財産で精算していた。そして、退職する年代になり、今では引退している。そんな父親に振り回された少年時代は、贅沢が一切できなかった。ありがたいことに食べ物に困ることはなかったが、生活に不満はあった。だから、高校生になったときに自分でアルバイトをしてお金を稼ぐ体験をするようになった。そして、大学へ進学し、今は奨学金の返済に追われながらも、なんとか生活していけるようになった。

弟と兄は、お金に困っている。兄はパチンコにはまり、借金をして、それが払えなくなり、自己破産した。弟は、クレジットカードで買い物をしまくって、返済できなくなり、自己破産した。

2人とも、バカだなと思うが、その原因はもしかしたら家庭環境にあったのかもしれないと感じる。少年時代にもっと満たされていれば、そんなことにはならなかったのかもしれない。少年時代に我慢を重ねてきたから、それがどかっとでてしまったのではないかとも考えることができる。

マネーリテラシーが低いことも原因だ。家庭や学校でそういったリスクを教えていれば、少しは変わったのかもしれない。

何か悩み事があって、悩みをかかえていたからそういった行動にでたとも言える。相談に乗ってくれる人がいれば変わったのかもしれない。

いずれにしても、過去は変えることができない。今の現実を受け止めて前に進むしかない。お金はあくまで道具である。その道具に執着したり、振り回されない人生を送りたい。お金以外に夢中になれるものができればそんなことにはならなかったのだろう。