天才ではない人の戦い方

卓球女子日本代表の早田ひなさんは、日本を代表する卓球選手だ。同世代の平野選手や伊藤選手と切磋琢磨して技術を高めてきた。東京オリンピックでは、同世代が活躍する中、控えに甘んじて、苦しさを味わった。それでも、練習に打ち込み、先日行われた日本選手権では優勝を掴み取った。現在世界ランキングでは、日本人で最高位の5位につけている。中国人の上位にはなかなか勝つことができない状況であるが、手応えを感じ始めている。

早田選手は周りの同世代と比較しても、卓球が好きという気持ちが強い。この好きな気持は誰にも負けないと言っていた。先日、情熱大陸に出演していた際に、混合ダブルスでペアを組む張本選手と中国ペアと戦い、負けたシーンがあった。早田選手は敗戦後、すぐに張本選手を誘い、試合を振り返り、1時間ほど練習を行った。なかなかできないことだ。

早田選手は、自分は天才ではないと思っている。同世代の伊藤選手や平野選手がいたからここまでこれたと感じている。天才ではない自分が、卓球でいい成績を収めることができれば、早田選手でもあんな風になれるんだと励みになると思い、卓球を続けているという。天才でないことを自覚し、自分にできることを精一杯やる。これは、一般人の我々にもできることだと思う。好きなことを突き詰めた先に栄冠を掴むことができるかもしれない。そんな夢を与えてくれる早田選手の存在は大きい。