目に見えない資産

資産は目に見えるものだけではない。現金や株式、債権などの資産がイメージされやすいが、信用という目に見えない資産があることを忘れてはならない。信用は、人との長い付き合いの中、生まれるものであり、とても貴重なものだ。

信用は、一瞬にして崩れてしまうことがあるので気をつけなければならない。お金を借りることができるのも、信用があるからだ。銀行や消費者金融が300万円を貸したりしてくれるのは、会社員であるという信用があるからそれができている。おそらく無職であれば、そんな大金を借りることができないはずだ。

社会的信用があれば、周りの人はその人を助けてくれる。例えば、孫正義さんが無一文になったとして、お金を借りたいと思ったときに、周りの人は喜んで彼にお金を貸してくれるだろう。

それは、過去に彼が会社経営者として大きな実績を残して成功を手にしているため、またお金を生み出してくれると期待するからである。だから、成功者はお金がなくても周りが助けてくれる可能性がある。

一方、大きな成功をしていない人でも、長期的に良い人間関係を築き、人を助けてきてくれた人が困ったという場合には、人はこぞってその人を救ってあげようとする。ギブし続けてきた人は、困難にあった際には、周りの人が助けてくれるはずだ。それも信用なのだ。

私は個人的に、家族や地元の友達などを大切にする人は信用できると考える。その感覚は人それぞれであって良いと思う。ただ、信用もお金と同等、それ以上に大切な資産であることを認識しなければならない。