イノベーションを起こすためには、常識を疑うことが大切だという。しかし、全ての常識を疑っていてはキリがないので、疑うべき常識と、疑わなくていい常識の判断が必要になる。
その判断は、いかに知的ストックがあるかどうかによる。特に、歴史を学んでいることが役に立つという。歴史は一見何の役にも立たないように思われるが、過去の偉人達の作った制度などからさまざまなことを学びとることができる。
例えば、日本でいう天皇と、将軍の二つの権力をともに置いたのは、独裁を防ぐためではないかという仮説を立てることができる。そのことを、日常の権力のある人や組織に対してどう立ち向かっていくかの参考材料となる。
イノベーションは独創性だと思っている人がいるが、新しいものの組み合わせだという。スティーブ・ジョブスがiPhoneを作れたのは、恵まれた才能だけでなく、パソコンと電話を組み合わせたところから始まっている。
組み合わせなら誰にでもできる。そのためには、組み合わせるための材料を持たなければならない。そのために人は学び続ける必要があるのではないだろうか。