幸福度

ブータンは幸福度が高い国と認識していた。ブータンは、発展途上国でありながら北欧諸国の次に幸福度が高く、2009年の調査では世界第8位であり、世界一幸福な国と言われた。

しかし、2019年の調査では、世界で96位と大きく順位を落とした。その原因として考えられるのは、スマホの普及である。ここ10年でブータンにおいても、スマホは大きく普及して、ブータン人の生活だけでなく、考え方も変えてしまった。

世界にはこれほどまでに自由で、豊かな暮らしをしている人がいるのだと知ってしまったのだ。人は自分よりもお金持ちや、幸せな人を見ると、嫉妬や、妬みの感情を持つ。

スマホ、そしてSNSの普及により、周りの人と自分自身を比べるようになってしまったのだ。ブータンの人々は、スマホを利用できるようになって便利になったが、幸福ではなくなった。この矛盾がとても悲しく映るが、それが現実なのだ。

全てを知っていることが正解ではないのかもしれない。