商業高校では、簿記やパソコンの知識やスキルを学ぶ。国数英理社の基礎科目ももちろん学ぶが、専門の勉強に力を入れる。商業高校の先生たちは熱心な先生が多く、生徒の資格取得のために大きな労力をかける。中には、簿記一級を取得しなければ人でないというようなプレッシャーをかける先生もいるという。今の世の中であれば、その発言を切り取られて問題になるかもしれないが、最終的にそういう環境で学んだ生徒達は先生達に感謝するようになる。
会社に入社をすると、ほとんどの人がパソコンを使う。事務職で採用されれば、会社にもよるが、簿記の知識が求められる。経理や会計の仕事はハードルが高いと言われるが、学生時代に簿記を学んでいれば、そういった仕事に関わるチャンスを得ることにつながる。
事務職だけではなく、出世して管理職になった場合には、膨大な量のデータ処理を行う必要に迫られ、パソコンスキルが高いほど、上手くその困難を乗り越えられるようになる。
会社の決算書などの会計スキルも必要になる。そういったことを考えると、商業高校出身者は会社で重宝され、実力を発揮しやすくなる。つまりコスパが高いと言えるのではないだろうか。
しかし、世の中、商業高校に進みたいと考える人は少ない。それは、商業高校で学ぶことの価値を理解できていない人が多いからだと言える。もちろん普通高校で学ぶ意義はある。ただ、もっと商業科目の価値を世間に広めることが必要なのではないか。